直島へ
岡山の宇野港から船で20分、瀬戸内海にある島です。
美術館に勤めている友達に案内してもらって、
むしゃむしゃと巡りました。
地中美術館
家プロジェクト
李禹煥美術館(リ ウファン)
ベネッセハウス ミュージアム
I♥湯
屋外作品もいろいろと。
『地中美術館』
空間と空を直線で切り取った建物は、地面の中にあって、シンプルだけど迷路のようで、
そこをゆく私たちは、まるでアリでした。
この日の空は、乳白色で建物の直線のまっすぐさを私たちに見せてくれました。
ジェームズ・タレルの作品が好きでした。
体験的で楽しかったです。
人間の視覚のあいまいさ。
「オープン・スカイ」 ジェームズ・タレル
誰もいないときに、部屋の真ん中で、上を見上げてくるくると回ってみたら、
視界の全部が、 ”折り紙の万華鏡" のようでした。
「地中の庭」
ここの庭を管理している人たちは「私たちはここをモネの庭と呼んでいるんです。」と説明されているそうです。
美しい庭でした。
自然を作品にするのは、人の「こうしたい」って強い意志よりはるかに、相手を(ここの場合、植物を)観察することがすごく大切そうだな、と思いました。
自然とか植物の在るままと、人の柔らかな意志と手助け。
この庭を管理している人の気持ち、子育てのような感じなのかな、と想像しました。
↓地中の庭(モネの庭)
まっくらな中を手探りで進むのがおもしろかったです。
眺めることでみえてくるもの、
ここでもやっぱり視覚のあいまいさを知りました。
ゴチャゴチャしていて、大胆で、理解不能で、おもしろかった。
急にガラリと変わる感じが、夢の唐突な場面の変化と同じ気がしました。
大竹伸朗さんのぶっ飛んでるかんじ、好きでした。
『李禹煥美術館(リ ウファン)』
シンとした作品。
館内の作品を鑑賞して、外にでた時の解放感が気持ちよかったです。
屋外にある作品の印象が、館内に入る前と入った後で全然違いました。
『ベネッセハウス ミュージアム』
21時まで開館しているベネッセハウスミュージアム。
小雨の降る中、夜に訪れました。
友だちも私もちょっと疲れていたのもあって、さらさらと流れるように鑑賞しました。
「ザ EC フラッグ・アント・ファーム #1」 柳幸典
色砂で作られたいろんな国旗にアリが巣を作った作品。
その国の国旗にない色の砂があると、どこの国旗から運んできたんだろう、とか
ここがみんなが集まる場所だったのかな、とか。
アリの暮らしを想像して愛おしい気持ちになりました。
『I♥湯』
大竹伸朗さんが手がけた実際に入浴できる美術施設。
エロとかピンクとか昭和ロマンポルノとか春画とか「性」を連想する作品の中で、自分も裸になって湯に浸かる。
わくわくして、とても楽しかったです。
お風呂のイスは透明で、すけべイスみたい。
浴室にいる象の像は北海道の秘宝館からやってきて、ここにいます。
エロは、ロマンと憧れ、秘められたものを追う探求心、真剣な衝動、バカみたいで笑えるおもしろさ、ひとつ間違うと道を外すギリギリの際どさ、遺伝子レベルでの生きる力、命を繋ぐための太古からの方法。
エロは素晴らしいです。
夕飯は、 I ♥湯の隣にある「Shioya Diner」でいただきました。
50年代のアメリカの雰囲気。
だけど、完璧じゃなくて、
憧れが強く詰め込まれてゴチャゴチャしてて、それで少し外れてて、
やっぱり日本、やっぱり直島、の力の抜けたかんじがよかったです。
このお店が大竹伸朗さんの作品の隣っていうのも、イイ!って思いました。
お店の奥さんと旦那さんのファッションも50’sで素敵でした。
ごはんも満足感のある、しっかりした味でおいしかったです。
宿は女性専用ドミトリー「くるむ」
女子だけで気兼ねなくて、過ごしやすかったし、
みんなで話して仲良くなれて、嬉しかった。
直島での一日はこんなに濃密。
長い長い日記になりました。
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